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第11話 彼のほしいもの

Author: Tubling
last update publish date: 2026-06-06 17:00:30

 「もうすぐ始まるから、何か飲み物を頼んでおこうか」

 「はい!」

 ドミニク様が私の分のドリンクも頼んでくれて、アルコールがあまり飲めない私は、度数の低いシャンパンを渡された。ドミニク様はワイン。

 ワインを飲んでいる姿も大人で素敵――――

 「少し飲んでみるかい?」

 「あ、はい。うーん……あまり美味しいとは言い難いかもしれません」

 少し飲んで私が渋い顔をしたのを見ると、ドミニク様がふき出して大笑いするのだった。

 「もう!そんなに大笑いしなくても……」

 「ごめんごめん、あんまり素直だから」

 「どうせ子供ですわよー」

 ああ、こういうところがお子ちゃまなのよね……ヤヌシュに女性として扱ってもらえないのも納得してしまう自分がいる。

 自分でも分かってはいるのに、ドミニ

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     王家主催の夜会・7日前――――    ヴァッセル伯爵家の一人娘として生を受けた私は、クリスティーナと名付けられ、この春に19歳を迎えたばかりだった。 そして2歳年上の幼馴染の婚約者がいる。 見た目はお子ちゃまだと婚約者に言われるけれど、もう19歳だし、王家主催の夜会ではしっかりと貴族女性らしく振舞おうと意気込んでいた。 そんなある日、いつものように朝の食事をとろうとホールに入ると、すでにお父様とお母様が座っていたので私も急いで2人に挨拶をする。  「お父様、お母様、おはようございます」  私は完全にお母様に似たようで、髪色などもお母様と同じホワイトブロンドなので、まだまだ若

  • 愛人を孕ませた婚約者に捨てられましたが、初恋の寡夫公爵に溺愛され始めたら元婚約者が狂いました   プロローグ ※~もっと奥に~

     ツェットリーニ王国・オーレンブルク公爵邸――――――   月がひと際美しく光り輝き、その形は欠けることなく全てをこの世界に露わにしている夜。 私は長年片想いしていた人の邸宅に来ていて、彼の力強い腕でベッドに縫い付けられながら体を暴かれている。    少し前までは、話せるだけで天にも昇るほど嬉しく、ただ見ているだけでもいいと思っていた。    それなのに……今ベッドでは彼の美しい指先が私の衣服を剥がしていき、舌が体を這っていく。    そのたびに私の体は女性としての悦びに跳ね上がり、得も言われぬ声を出しながら彼に応えてしまう。   こんな自分は知らない。

  • 愛人を孕ませた婚約者に捨てられましたが、初恋の寡夫公爵に溺愛され始めたら元婚約者が狂いました   第6話 ※大人の階段とは 2

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  • 愛人を孕ませた婚約者に捨てられましたが、初恋の寡夫公爵に溺愛され始めたら元婚約者が狂いました   第2話 婚約破棄

     王家主催の夜会当日―――― 両親に無理を言い、今日はとびきりオシャレをさせてもらった。 ごくごく薄い水色を基調としたプリンセスラインのドレスに、腕はオフショルダータイプのパフスリーブで、胸元は大胆にあけてみた。    髪は綺麗な真っすぐのホワイトブロンドだと両親にもよく褒められるので、あまり結い上げずにブルーグレーの蝶のモチーフの髪飾りだけを着ける。 首元には派手すぎないジュエリーと扇を持ってエントランスに向かうと、ドミニク様がすでに迎えに来てくれていて、私を階下で迎えてくれた。  「ティナ、凄く素敵だよ。見違えた……すっかり大人の女性だね」   ドミニク様は私のドレス姿

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